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写真と七辻脳内白描図

お酒への抵抗を消し飛ばした一口、泡盛との11年越しの再会

 皆既日食を見るためだけに、急遽、鹿児島から沖縄へと飛んだ、2009年7月22日。
 フライト中に観ることの叶った皆既日食と、天候によるフライトの遅延。その後に乗るはずの飛行機への乗り継ぎが叶わず、すっかり足止めを食らい、東京へ戻るための搭乗手続きを再調整した那覇空港

 そこで、当時行われていた、沖縄物産店。メインは泡盛だった。
 当時、それまでカシスオレンジしか呑めなかった私は、缶チューハイも駄目、ビールも苦手、ワインも無理。とにかくお酒に対する抵抗が強かった。
 しかし、そのときに試飲させていただいた泡盛は、私のお酒に対する抵抗を払拭してくれた美味しさだった。

 いつかもう一度、あの泡盛を体験したい。しかし、残念なことに、そのとき試飲させていただいた泡盛の銘柄は覚えていなかった。
 銘柄は判らずとも、どうせ呑むなら地産のものを戴きたい。
 そんな思いを胸に抱き、再度、沖縄を訪れたのは、2013年2月23日。

 2009年には計画になかった沖縄での自身の行動を鑑みて、沖縄観光と社会勉強の合間に泡盛を楽しめたらと、初日の首里城観光の帰りに立ち寄った居酒屋。
 実は、ひとりで店に入って酒を呑むのは、おそらくこれが初めてだった。

 結論を述べると、当時の沖縄観光では、私が初めて呑んだ泡盛との再会は叶わなかった。
 その後も、知り合いと呑みに行く際、泡盛があれば頼んでみたり、泡盛の試し呑みセットを買って呑みはしたが、あのときに呑んだ泡盛とは違う泡盛ばかりで、毎回肩を落としていた。

 そんな中、ようやくその泡盛と再会を果たしたのは、今年の8月。
 元々、一人呑みはほとんどしない私が、相方と久々に呑みに行った沖縄料理の居酒屋で頼んだ一杯がそれだった。

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 口に含んだ直後の味わいが、当時、那覇空港で試飲させてもらったものと同じ。
 頼んだ銘柄は瑞泉。
 単に、これまで私の調べが足りなかっただけだったのだろう、これまでも、泡盛の中で割と名前を見かけたことのあった銘柄のひとつだった。
 しかし、瑞泉だけでなく、泡盛はひとつの銘柄でも種類が豊富。ラベルを控えてくるのを忘れたので、今度もう一度呑みに行って確かめなくてはならないのはまた別の話。

 2009年に出会った泡盛のおかげで、今ではお酒への抵抗意識もなくなり、日本酒や、当時飲めなかったビールも飲めるようになった。
 さらに、店で一人呑み出来る様になったのも、泡盛がきっかけ。

 お酒を呑む楽しみに引き合わせてくれたひと口。
 そんな泡盛、瑞泉との11年越しの再会は、相変わらず目の覚めるようなすっきりした味わいだった。