7routeplanet

写真と七辻脳内白描図

「生物」が人間になるとき

 これまで書いた作品を読むのは大丈夫。

 でも、気に食わない表現がいくつかある。

 今の自分が読みたい話は、三年前の僕がちゃんと書いていてくれている。

 

 もう、三年も経ったんだって。

 気が付かなかった。

 

 次の話を書こうとしてやってくる眩暈でやられたあたまで、気が付いたら気を失いそうになっている。

 自律神経がどうのこうのってやつだ。

 心が脳から意識をべりべり剥がしにくる。

 

 人間は、感情を持つ生き物なんだ。

 感情を持たない人間は、人間というより「生物」で、居てもいなくても同じ。

 そこにあってもなくても同じ。

 

 いてほしいと思うのは、その「生物」が「好き」だから。

 頼りにしているから。

 支えになっていてほしいから。

 「面白い」と思うのも、見ていて飽きないなら「楽しい」から。

 

 その「生物」に対して感情が生まれる。

 愛おしい。愛でたいと感じる。

 少なくとも、僕はそんな人間だ。

 

 僕は「生物」のひとつだけど、心が通っているうちは人間なんだ。

 僕は今、人間に成れている。

 

 成れていると良い。