7routeplanet

写真と七辻脳内白描図

産まれてきた事を後悔していた亡霊は既に成仏して此処には居ない

Twitter抜粋。


斜陽という曲を僕は二曲知っていて、片方は女性、もう片方は男性が歌う。

男性が歌うほうの斜陽が頭の中でずっと流れていて、10代の最後に命を絶とうとして、絶てなかった今日の日を思い出す。

10代の僕は亡霊のまま。
出窓から注ぐ陽光を拒んだのは。
朝が来なければいいのにと思った19歳最後の夜。
※追記:生まれたのは朝と昼の間


これは今年撮影の夜明け


明日、またひとつ歳を取る。
最近、歳がいくつか気にならなくなっている。

亡霊は2014年に成仏した。
手向けの秋桜と、温かい焙じ茶を添えて。
幼少時代、欠けた月を追いかけて駆け上がった坂上の見晴らし台で、毎年手を合わせに来たんだ。

もうそんなに経つんだな。
成仏しても、忘れはしない。


これは今年撮影の月(月齢9)


2014…2015年だったかもな。
その年だったはずだから。

呪いが解けたようだった。


秋桜(コスモス)の花束はもう必要ない

【散策】東京の路面電車を行ったり来たり

仕事明けにぶらり山手線で適当に途中下車をしたのが、大塚駅


都電荒川線の文字が目に入り、そういや先日身内で都電の話が出たなと思いつつ、先ずは周囲をぐるりと回る。

地図を眺めた後、乗降口へ向かい、路線図と乗車賃を確認する。
運賃が一律170円、一日乗車券が400円だったので、ならば今日は都電荒川線にと、気休めをすることにした。


都電荒川線、愛称が「東京さくらトラム」という。
※トラムとは路面電車のこと
あまり聞きなれない名称だと思って検索したところ、愛称自体は2017年に公募で取り決めたものらしい。
さらに調べると、荒川線はさくらではなくバラの植わる路線らしく、地元での愛称の定着度はそれほどではない。


それはさておき。
一日乗車券は車内で買うと、Suicaがそのまま一日乗車券として使える。
乗る際に運転手へ一日乗車券を頼むと、その場で端末を操作して切り替えてくれた。


ひとまず乗車。
乗った方面が早稲田行きだったので、早稲田まで座ることなく都電の鐘の音を聞く。


早稲田に着き、しばらく構内のポスターや地図を拝見していると、肥後細川庭園の文字が目に入り、そこまで歩度を進めることに。


早稲田停留所の北側には神田川が流れていた。橋を渡って桜の植わる小径を往く。
此処は文京区目白台一丁目

道路に面するところに肥後細川庭園が見えたので、正門から中へ入り、庭園を半周して、しばらく脚を休めることにした。

蝉の音と、樹々のささめきと、鞄の中から甘味を取り出して一服(煙草ではない)
都電へ戻ろうと思い、庭園を後にする。


乗る前に昼飯を摂るため、都電の向こう側へと向かう。
早稲田大隈商店会と書かれている旗のある通り、油そばやカフェがちらほら見える中で、沖縄そばを食べられる店があったのでそちらへ入。

開店直後で客は僕だけだった。
小盛沖縄そば(玉子抜)とジーマミー豆腐を頂いて店を後にする。


早稲田キャンパスまで足を延ばし、ショップをちらりと覗いて都電まで戻ることにした。


大塚駅より三ノ輪橋方面へと進むに連れて、しばらくは通常の線路と変わらぬ進行。
景色を眺めているうちに、自動車道へと抜けて、自動車と交ざりながら王子駅方面へ走っていく。


国道122号線、明治通りの坂道を路面電車が降る。緩やかなカーブで緩やかに進む。
降った先の王子駅前停留所では、多くの人が乗降をしていった。
まもなく仕事明けの疲れがピークに達したので、しばらく目を閉じることに。


次に目を開けたのは、荒川遊園地前
現在あらかわ遊園はリニューアル工事中(2019年9月現在)で、入園はできない。
再開は2021年頃とのこと。
再び自動車と並走する区間を抜けることとなる。


再びうとうととして、気が付けば町屋駅前停留所。
人がぞろぞろと降車して、再び空いた車内。
先頭に座る地元の方が景色を眺めながら談笑している。


ふと止まった駅に、「ゆいの森あらかわ」という文字を見て思わず下車。
三河島水道局とは反対側、線路を渡り、標識の指し示すままに施設を訪ねると、図書館に文学館などを兼ねた複合施設らしい。


一階をぐるり歩。
太宰治の本が特集されている。
ヴィヨンの妻パンドラの匣を流し読み、元の棚に置く。
置き方は背表紙を上に。
ヴィヨンの妻だからな。


二階と三階にある吉村昭記念文学館を覗。
何処かで聞いたことがある名と思えば、碇星の作家だ。
碇星は読んだ。
やけに死の香る作風だとは思っていたが、ここへ来て納得した。


図書スペースに入り、吉村昭著書の文庫本をぱらぱらめくり、他に竹久夢二をぱらり。
越智貴雄写真展「切断ヴィーナス 義足の展示」を閲覧、再び図書スペースにてコミックを二冊ほど眺めて、気が付けば午後三時を回ろうとしている。
とぼとぼと、ゆいの森あらかわを後にした。


百日紅の枝垂れる踏切を渡り、再び都電を三ノ輪橋方面へ。運転手の示すカードリーダーにタッチして、冷房の効いた車内へ進む。


終点三ノ輪橋
此処は荒川区南千住一丁目


一度道路側へ出て、三ノ輪橋停留所の乗り口へ回り、商店街「ジョイフル三の輪」を進。
J-POPの流れる明るい日陰。
アイスキャンデーを舐める黒ランドセル。
自転車はからからと半袖シャツを運ぶ。
目に留まった焼きそばパンを買い、側にある公園で食。



脇道。




三ノ輪橋駅停留所(乗ったのはこの色ではない)


昼下がりの車内は乗車数が少なかった。
座席の隅に座り、このブログを書いて、王子駅から帰ろうと思。


お疲れ様でした。


最後に王子駅前停留所と飛鳥山停留所を往復。

割とあの坂すいすい進むんだな…
あと、外を眺めていたら、紙の博物館なるものがあるのか…覚えておこう。


今度こそお疲れ様。


以下、街中月太陽。


早稲田周辺。


三ノ輪橋停留所の近くの建物看板。


幼稚園。